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1576.レデントーレ教会があることでも知られる、ヴェネツィア本島の南にあるジュデッカ島。【ヴェネツィア ~第二の故郷~ 第12回】

2025/09/11

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ヴェネツィア ~第二の故郷~

ヴェネツィア ~第二の故郷~

私はイタリアの「水の都」と呼ばれる街、ヴェネツィアに約1年間留学した経験があります。

『ヴェネツィア ~第二の故郷~』と題した本企画は、私がヴェネツィア留学の思い出をヴェネツィア出身という設定のオリジナルキャラクター「マルコ」「キアーラ」とともに語っていく企画です。

それでは今回も前回に引き続き、マルコとキアーラにいろいろと語っていただきましょう。

12回目の今回は「ジュデッカ(Giudecca)島」について書いてみます。

ジュデッカ島

ジュデッカ島はヴェネツィア本島の南に位置する島です。個人的には私が留学中に住んでいた学生寮があり、ここに住んでいたこともあり非常に思い出深い島です。

住処がヴェネツィア本島ではなかったこともあり、留学開始時に私はヴェネツィア・マルコ・ポーロ空港から船に乗り直接ジュデッカ島に行きました。つまり前回ご紹介したリベルタ橋を初めて渡ったのは初日ではないことになります。

こちらの画像はヴァポレット(水上バス)の本島にある「ザッテレ」(Zattere)停留所から向こうに見える「ジュデッカ・パランカ」(Giudecca Palanca)停留所の間あたりの場所の画像です(この画像が撮影されたのは水上バスではないボートのようです)。

私が住んでいた寮の最寄りが「ジュデッカ・パランカ」停留所でしたので、この二つの停留所はほぼ毎日利用しておりました。いつも「ザッテレ」停留所で本島に上陸し、そこから歩いて移動しておりました。

それでは今回もジュデッカ島について、マルコとキアーラのお二方にお話ししていただきましょう。

マルコとキアーラによる解説

レデントーレ教会と夕日のマルコとキアーラ。

(画像はイメージです。)

※これらのキャラクターのイラストはChatGPTにより制作したものです。セリフの文章もChatGPTで生成したものに私が手を加えております。解説される歴史的内容は諸説ある場合があります。参考程度にご覧くださいませ。

この色が右にいる男性・マルコの発言です。

この色が左にいる女性・キアーラの発言です。

そしてこの色は私による文章です。

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チャオ、マルコ!チャオ、キアーラ!ヴェネツィア本島の南にあるレデントーレ教会があることでも知られるジュデッカ島については解説できますか?

チャオ!今日はジュデッカ島について話そうか。ヴェネツィア本島の南に細長く横たわる島で、観光客には本島ほど知られていないけれど、地元の人や建築好きにはとても愛されている場所なんだ。特に有名なのはレデントーレ教会だね。

チャオ!そうね、ジュデッカ島は本島の人混みから少し離れていて、落ち着いた雰囲気が魅力なの。観光客で混雑するサン・マルコ広場の対岸にあるのに、静かでローカルな生活が息づいているのがいいわ。散歩すると、洗濯物が風に揺れていたり、小さな庭で住人が談笑していたりする光景が見られるのよ。

レデントーレ教会(Basilica del Redentoreバジリカ・デル・レデントーレ)は、16世紀に大流行したペストの終息を願って建てられた教会で、建築家はあのアンドレーア・パッラーディオだよ。白い大理石のファサードと、堂々たるドームが特徴的で、ヴェネツィアのラグーナ越しに見ると本当に美しいんだ。毎年7月には「レデントーレ祭」があって、ヴェネツィア中が花火と灯りで彩られるんだよ。

そうそう、レデントーレ祭はヴェネツィアで最も大切なお祭りのひとつね。ラグーナ(かた)に仮設の橋がかけられて、人々がサン・マルコ広場から歩いてジュデッカ島の教会まで渡るのよ。その光景は圧巻だし、夜には船の上で食事をしながら花火を楽しむ家族や友人たちでいっぱいになるの。まさに「ヴェネツィアらしい祝祭」だと思うわ。

ジュデッカ島の面白いところは、昔から工業や職人の街としての顔も持っていたことだね。造船所や工場が多くあった時代もあって、本島の華やかさとは対照的な「働く島」だったんだ。でも近年は高級ホテルや芸術家のアトリエも増えて、新旧が混じり合ったユニークな場所になっているよ。

その通りね。芸術家たちにとっては、静かでインスピレーションが湧く環境なのかもしれないわ。運河沿いには昔の建物を改装したスタジオやギャラリーがあって、観光地とは違うクリエイティブな空気を感じられるの。観光客が少ないからこそ、地元の人の暮らしやアートの動きを間近で感じられるのも魅力よね。

あと、ジュデッカ島から眺める本島の景色は最高だよ。特に夕暮れ時、サン・マルコ広場やサルーテ教会のシルエットがオレンジ色の空に映える瞬間は、本島からでは見られない絶景なんだ。観光客が本島に集中している間に、対岸からその姿をゆっくり楽しめるのは贅沢だよね。

本当にそうね。ヴァポレット(水上バス)で簡単に渡れるのに、少し足を伸ばすだけで、まるで別世界に来たような気分になれる。ジュデッカ島は、ヴェネツィアの喧騒と静けさ、その両方を知るためにとても貴重な場所だと思うの。旅人にとっても、ヴェネツィアをより深く感じられる場所なんじゃないかしら。

つまりジュデッカ島は、歴史と祈り、労働と芸術、そして静けさと絶景が共存する特別な島なんだね。観光の定番から一歩踏み出したい人には、ぜひおすすめしたいよ。

その通り!ジュデッカ島を歩くと、ヴェネツィアという街の奥深さと、人々の暮らしの温もりを感じられるはずよ。きっと行きたくなると思うわ!

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マルコ、キアーラ、グラツィエ!(ありがとう!)

そうなんです。ジュデッカ島は本島に比べると人通りがかなり少なくてより落ち着いた雰囲気なんですよ。その穏やかな雰囲気が私には合っておりました。

本島行くには毎回ヴァポレット(水上バス)に乗る必要がありましたが、定期券を購入していることもあり不便には感じませんでした。むしろ毎回海風を感じながらヴァポレットに乗ることが楽しみでした。

レデントーレ教会は当時流行していたペストの終息を願って建てられたのですね。ちなみに先程ご紹介したヴァポレットの「ジュデッカ・パランカ」停留所の次がレデントーレ教会の最寄りの「レデントーレ」停留所です。

こちらのGoogleストリートビューの画像が、二人のお話でも出てきた「レデントーレ祭」の際の画像です。毎年7月に開催されるこのお祭りではなんと一時的にジュデッカ島と本島を結ぶ橋が架けられます。

私の留学期間は9月から6月でしたので残念ながらこのお祭りを生で体験することはできなかったのですが、この光景は圧巻ですね・・・。歩いてジュデッカと本島を行き来できるとは!

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それではまた次の回で。チャオ!

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お読みいただき、ありがとうございました。

ヴェネツィアのことでお尋ねしたいことがございましたら、私でよろしければこちらからお気軽にどうぞ!