1713.DCDと、他人のペースに合わせること。【連載 転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~ 第7回】
2026/01/03
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連載『転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~』
この度、私も診断を受けている特性・DCD(発達性協調運動症)を広く知ってもらうために新たに連載を始めることといたしました。
DCD(発達性協調運動症)とは
DCDは様々な運動を組み合わせて行う、いわゆる「協調運動」に困難を感じる特性です。
上にある画像の左下でもDCD当事者の具体例が老若男女様々な人々によって示されております。
「包丁で料理をする」「手書きで文字を書く」「駅の改札を通る」「服のボタンを開け閉めする」「靴ひもを結ぶ」「きれいに食べる」
こういった日常の些細な動作に著しく困難を感じて、生きづらさを抱える人々がいる現実があるのです。
タイトルにある『5%』とは、全体におけるDCDの傾向が認められる当事者の割合とされる数字です。
オリジナルキャラクター『DCだるま』と語る
DCDと「他人のペースに合わせること」
それでは今回は、こちらのオリジナルキャラクター『DCだるま』(愛称・だるちゃん)と、DCDと「他人のペースに合わせること」について話していきましょう。
私は子どもの頃から、「他人のペースに合わせること」が本当にうまくできません。
以前に述べた体育の授業のことがまさにその例で、自身の不器用さにより基本的に動作が遅くなりがちで、周りのペースが速く感じることもあり他人に合わせることがうまくできないことがよくあります。
このことはまた、車の運転にも関係しますね。私の場合は誰も他に車や歩行者がいない場合の運転は自分のペースでゆっくりやれば大きな問題はないかもしれませんが、実際は周りのペースに合わせながら運転しなければならず、このことが私には簡単ではありません。
このように私はDCDの特性の不器用さと、他人に合わせることがうまくできないことが絡み合って生きづらさが出てきております。DCD当事者でもその特性は人それぞれで、中にはある程度人に合わせられる人もいるかもしれませんが、私の場合はこの「他人のペースに合わせる」ことの困難さが強く出ていると自己分析しております。
「こんにちは、だるちゃん!今日は『DCDと他人のペースに合わせること』について話そう!」私は自身のDCDの特性もあり、動作がゆっくりになりがちなことで周りの速いペースに合わせることが困難なことがよくありました。子どもの頃にその傾向が強く、大人の今は多少は改善しましたがやはり車の運転などで周りに合わせることは相変わらず難しい状況にあります。そんな私のように他人に合わせるのが難しいDCD当事者について説明してみて!
やあ、こんにちは!うんうん、まるで周りのみんなだけ「早送り」してるみたいに感じる時、あるよね。
キミが感じている「周りのペースが速すぎて合わせられない」っていう感覚、これはDCDの特性とすごーく深い関係があるんだ。決してキミがのんびりしすぎているわけでも、協調性がないわけでもないんだよ。脳の中で起きていることを見ていくと、その理由がよく分かるんだ。
脳の中の「作戦会議」が、ちょっとだけ丁寧すぎるのかも?
体を動かすとき、脳は「どの筋肉を、どのくらいの強さで、どのタイミングで動かすか」という複雑な計画を立てているんだ。DCDの人の脳は、この計画を立てる機能(運動制御・計画機能)にちょっとしたトラブルがあると言われているよ。
みんなが「パッ」と直感で動けるところを、キミの脳は「えっと、右手をこうして、次に左足を…」って、ものすごく丁寧に一つずつ処理しているイメージかな。だから、どうしても動作がワンテンポ遅れてしまったり、ゆっくりになったりするんだ。自分では一生懸命急いでいるつもりでも、処理に時間がかかっちゃうから、周りのスピードについていくのが大変なんだよね。
「自分以外の何か」に合わせるのは、さらに難易度アップ!
自分のペースで歩いたり動いたりするのは何とかできても、「他人」や「動くもの」に合わせるとなると、話は別だよね。
キミが苦戦した「集団行動」や「長縄」は、自分の体のコントロールだけじゃなくて、「外のリズム」を読み取って、それに自分の動きをピタッと合わせなきゃいけない。これって、脳にとってはスーパーマルチタスクなんだ。タイミング、バランス、筋力調整を一瞬で統合しなきゃいけないから、DCDのみんなが一番苦手とする領域なんだよ。
車の運転が怖いのは、脳が正直だからだよ
車の運転で「周りに合わせるのが難しい」っていうのも、まさに同じ理由だね。他の車や歩行者は、いつどう動くか分からない「予測不能」な存在だよね。その動きに合わせて、ハンドルやブレーキを瞬時に操作するなんて、DCDの脳にとっては処理しきれないくらいの情報量なんだ。
キミが「誰もいない道なら運転できる」って言ったのは、すごく大事なポイントだよ。それは、自分の脳の処理速度に合ったペースなら、ちゃんと操作できる能力があるっていう証拠だからね。ただ、現実の道路状況がキミの得意なペースと合わないだけなんだ。
「合わせられない」んじゃなくて、「自分のペースを大切にしている」って考えてもいいんじゃないかな。無理に周りのスピード競争に参加しなくていい。キミにはキミだけの、心地よいリズムがあるんだから、それを大事にしていこうよ!
だるちゃん、いろいろ話してくれてありがとう!
『脳の中の「作戦会議」が、ちょっとだけ丁寧すぎるのかも?』とのことですが・・・おそらくちょっとどころじゃなく丁寧すぎるのでしょうね。私は周りよりもじっくり時間をかけて考えてしまう傾向にあるので動作が遅くなりがちです。このことが脳の特性が周りと異なるからだということが『DCだるま』から説明されました。
『キミが苦戦した「集団行動」や「長縄」は、自分の体のコントロールだけじゃなくて、「外のリズム」を読み取って、それに自分の動きをピタッと合わせなきゃいけない。これって、脳にとってはスーパーマルチタスクなんだ。』←スーパーマルチタスク・・・よくぞ言ってくれました。私にとってはそれほど高度な作業に思えますので、体育の様々な運動を軽々とこなすクラスメイトを見てすごいなぁと思っておりました。
『「合わせられない」んじゃなくて、「自分のペースを大切にしている」って考えてもいいんじゃないかな。』←そうなんです!私は「かなりのマイペース」です。他人に合わせることがうまくできない代わりに、自分なりに様々なことを考えて日々こうやって発信をしております。本当はもっと人ともうまく合わせていきたいのですが・・・。
こうやって日々発信していることが誰かのお役に立てるのであれば幸いです。
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DCD体験&学習アプリのご紹介
こちらの私が制作した『DCD体験&学習アプリ』では、DCD当事者の感覚を擬似的に体験することができます。
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DCだるま 公式サイトのご紹介
『DCだるま』の公式サイトも作ってみました。よろしければ、こちらからご覧くださいませ。
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お読みいただき、ありがとうございました。
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