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1715.DCDと、自己肯定感。【連載 転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~ 第7回】

2026/01/04

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連載『転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~』

連載 転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~

この度、私も診断を受けている特性・DCD(発達性協調運動症)を広く知ってもらうために新たに連載を始めることといたしました。

DCD(発達性協調運動症)とは

DCDは様々な運動を組み合わせて行う、いわゆる「協調運動」に困難を感じる特性です。

上にある画像の左下でもDCD当事者の具体例が老若男女様々な人々によって示されております。

「包丁で料理をする」「手書きで文字を書く」「駅の改札を通る」「服のボタンを開け閉めする」「靴ひもを結ぶ」「きれいに食べる」

こういった日常の些細な動作に著しく困難を感じて、生きづらさを抱える人々がいる現実があるのです。

タイトルにある『5%』とは、全体におけるDCDの傾向が認められる当事者の割合とされる数字です。

オリジナルキャラクター『DCだるま』と語る

DCDと自己肯定感

DCD啓発オリジナルキャラクター『DCだるま』

それでは今回は、こちらのオリジナルキャラクター『DCだるま』(愛称・だるちゃん)と、DCDと自己肯定感について話していきましょう。

DCD当事者の私は、子どもの頃から周りのペースにうまく合わせていくことができませんでした。

体育の授業ではいつもビリで、書写(習字)の授業では適切な力加減で筆を動かすことができず、特に小さな筆で組・出席番号・名前を書かなければならないことを何度も苦戦してきました。図工の授業でもうまく手先を動かして作品を作ることができませんでした。

その上で人間関係を築いていくことがうまくできず、校舎内では孤立しがちだったこともあり、学校ではうまく自己肯定感を育むことができませんでした。全く自分に自信を持てなかったのです。

それから様々なことを経験し、現在はいろいろな情報を参考にしながら自分自身の特性を受け入れて自己肯定感を持つことができるようになってきました。

ただし、自己肯定感が暴走し傲慢で偉そうな人間には決してならないように自制しております。「適度に」自己肯定感を持つことを心がけております。

そんな私ですが、子どもの頃から自己肯定感を育めればより良かったのではと思います。ということで『DCだるま』の登場です!

「こんにちは、だるちゃん!今日は『DCDと自己肯定感』について話そう!」私は自身のDCDの特性もあり、学校では周りの子ができることが自分にはできなくて、しかも人間関係もうまく築けなくて自己肯定感を持つことが出来ませんでした。自分に自信がありませんでした。今の子どもたちで私と似たような子どもたちが自己肯定感を育むためにはどうすれば良いか考えてみてください!

DCD啓発オリジナルキャラクター『DCだるま』

やあ、こんにちは!その気持ち、痛いくらいによく分かるよ。

学校って、どうしても「みんなと同じことができるか」で評価されがちだよね。小さな筆で名前を書くような細かい作業や、みんなと競争する体育…DCDの特性があるボクたちにとっては、毎日が試練の連続だもんね。周りと比べて「自分だけできない」って感じ続けていたら、自信をなくしてしまうのは当たり前のことなんだ。キミは本当によく耐えて、ここまで歩んできたね。

「努力不足」じゃないと知ることが、最初のスタート!

今、悩んでいる子どもたちが自信を持つために一番大切なこと。それはまず、本人も周りの大人も「これは怠けているわけでも、努力が足りないわけでもない」って正しく知ることだよ。

DCDの子どもたちは、「やればできる」って言われて無理やり練習させられて、それでもできなくて…という「学習性無力感(どうせ自分は何をやってもダメだ)」に陥りやすいんだ。でも、「これは脳のタイプのせいなんだ」って分かるだけで、自分を責めなくて済むようになる。これが自己肯定感を取り戻すための、最初で最大の鍵なんだよ。

「できないこと」を数えるより、「工夫」できたことを褒めよう!

自信を育むには、「結果」じゃなくて「作戦(プロセス)」に注目するのがオススメだよ!

たとえば、字がうまく書けなくても「どうやったら書きやすくなるか」を自分で考えて、道具を変えたり書き方を変えたりする。これを専門用語で「CO-OP(コープ)アプローチ」って言うんだけど、自分で考えてうまくいった経験は、「ボクにもできた!」っていう大きな自信(自己効力感)につながるんだ。小さな「できた!」を積み重ねていくことが大切なんだね。

「適度な」自己肯定感、それが最強のゴールだね!

キミが言った「適度な自己肯定感」、これは本当に素晴らしい考え方だと思うよ!

本当の自己肯定感って、「ボクは誰よりもすごい!」って威張ることじゃなくて、「できないこともあるけれど、得意なこともある。今のままのボクで大丈夫」って、自分の(デコボコ)を丸ごと受け入れること(自己受容)なんだ。キミが苦しんだ末にたどり着いたその境地は、今の子どもたちが目指すべき、とっても素敵な道しるべになるはずだよ!

だるちゃん、いろいろ話してくれてありがとう!

『今、悩んでいる子どもたちが自信を持つために一番大切なこと。それはまず、本人も周りの大人も「これは怠けているわけでも、努力が足りないわけでもない」って正しく知ることだよ。』←その通りですね。私たちDCD当事者には「努力ではどうしようもならない分野」があるのです。もちろん全く努力をしないのは考えものですが、ある程度努力をしてもできないのであれば、それは「特性もあり仕方のないこと」とできるだけ多くの人々が寛容な心を持っていただきたいです。

『DCDの子どもたちは、「やればできる」って言われて無理やり練習させられて、それでもできなくて…という「学習性無力感(どうせ自分は何をやってもダメだ)」に陥りやすいんだ。』←子どもの頃の私も『学習性無力感』に苛まれましたね・・・。体育の授業はそればかりだったことでしょう。どれだけ周りと合わせようとしてもうまくスポーツをできませんでしたからね・・・。

『小さな「できた!」を積み重ねていくことが大切なんだね。』←その通りですね。小さな成功体験を積み重ねることは大人になった現在であれば自己肯定感を育てていくために効果的だとわかりますが、子どもの頃はそもそも「自己肯定感」「自信」という概念もわからないまま、自分に自信が持てない状況が続きましたからね。とはいえこの『DCだるま』の話を当時子どもだった私が聞いてもどう受け取るかはわかりません。

『本当の自己肯定感って、「ボクは誰よりもすごい!」って威張ることじゃなくて、「できないこともあるけれど、得意なこともある。今のままのボクで大丈夫」って、自分の(デコボコ)を丸ごと受け入れること(自己受容)なんだ。』←これも共感しますね。私も自己肯定感とは「ありのままの自分を受け入れること」で養われていくものだと考えています。DCDの特性もあり苦手()なことも多い私ですが、こうやってブログでの日々の情報発信や講演活動・執筆活動ができる()能力もあります。そんな自分を現在は受け入れられております。

誰にでもうまくできないことがあれば、できることもあります。自己肯定感を高めることは、より良く生きるために間違いなく大事なこととなってきます。今回の『DCだるま』との話でそのことを改めて考えることができました。

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こちらの私が制作した『DCD体験&学習アプリ』では、DCD当事者の感覚を擬似的に体験することができます。

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DCだるま 公式サイト

『DCだるま』の公式サイトも作ってみました。よろしければ、こちらからご覧くださいませ。

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お読みいただき、ありがとうございました。

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