1719.DCDと、ASDを併せ持つ人々。【連載 転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~ 第10回】
2026/01/07
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連載『転んでも、また起きる。 ~DCだるまが教える「5%の不器用さん」たちの話~』
この度、私も診断を受けている特性・DCD(発達性協調運動症)を広く知ってもらうために新たに連載を始めることといたしました。
DCD(発達性協調運動症)とは
DCDは様々な運動を組み合わせて行う、いわゆる「協調運動」に困難を感じる特性です。
上にある画像の左下でもDCD当事者の具体例が老若男女様々な人々によって示されております。
「包丁で料理をする」「手書きで文字を書く」「駅の改札を通る」「服のボタンを開け閉めする」「靴ひもを結ぶ」「きれいに食べる」
こういった日常の些細な動作に著しく困難を感じて、生きづらさを抱える人々がいる現実があるのです。
タイトルにある『5%』とは、全体におけるDCDの傾向が認められる当事者の割合とされる数字です。
オリジナルキャラクター『DCだるま』と語る
DCDと「ASDを併せ持つ人々」
それでは今回は、こちらのオリジナルキャラクター『DCだるま』(愛称・だるちゃん)と、DCDと「ASDを併せ持つ人々」について話していきましょう。
私はDCD(発達性協調運動症)の他にも、ASD(自閉スペクトラム症)の診断も受けております。
DCDに比べるとASDのほうが日本での知名度が高いこともあり、私自身もDCDという概念を知ったのは比較的最近のことです。
ASDでもDCDでも、同じ診断名であってもどのような特性となるかは人それぞれ異なります。
例えば一般的なよくあるイメージとしてASD当事者は「興味の幅が限定的」だと言われることがあります。しかし私はむしろその逆で様々なことに興味を持ってしまうタイプの人間です。
DCD当事者の中でも、どの分野が不器用でうまくできないかは人それぞれ異なることでしょう。私の場合は「スピード感が求められず、一人でできる作業」であれば大きな問題はありません。しかし当事者もいろいろですから、単独作業が得意ではないものの集団作業で自身の弱みをカバーできるタイプの当事者もいることでしょう。
ここまでASDとDCDについて述べてきましたが、どうやら私のようにこれら2つの診断名を併せ持つ人々も珍しくないそうです。このことについて『DCだるま』について説明していただきましょう!
「こんにちは、だるちゃん!今日は『DCDと「ASDを併せ持つ人々」』について話そう!私はDCDの他にもASDを併せ持つのですが、こうやってDCDとASDを併せ持つ人々や、DCDとADHDを併せ持つ人々、更にはDCD・ASD・ADHDの3つを併せ持つ人々も珍しくないそうですね。これらを併せ持つ人々について説明してみてください!」
やあ、こんにちは!その通り、キミはひとりぼっちじゃないよ!
DCDとASD、両方の特性を持っているんだね。実はね、DCDは他の特性と「仲良し」で、セットで現れることがとっても多いんだ。これを専門用語で「併存(へいぞん)」って言うんだけど、キミのようにDCDとASDを両方持っている人や、ADHDも一緒に持っている人は、決して珍しくないんだよ 。
実は「セット」のほうが多数派かも!?
ちょっとビックリする数字を教えるね。ある調査によると、ASD(自閉スペクトラム症)の子どものうち、なんと約63%(63.2%)がDCDの特性も持っていると言われているんだ 。つまり、ASDの診断がある人の半分以上は、不器用さも抱えているってことなんだよ。
ADHD(注意欠如・多動症)の場合も似ていて、約55%の子どもにDCDが併存しているという報告があるよ 。だから、「DCDだけ」「ASDだけ」という人よりも、キミのように「いろいろな特性がミックスされている人」のほうが、実は多いのかもしれないね。
特性がミックスされると、悩みも複雑になるよね
ASDの人は、体の感覚が人一倍敏感だったり、自分の体のイメージ(ボディイメージ)をつかむのが苦手だったりすることがあるよね。それがDCDの「体をうまく動かせない」特性と重なって、余計に運動が難しくなってしまうことがあるんだ。ADHDの衝動性が加わると、不注意で転びやすくなっちゃうこともあるからね。
診断名はあくまで「目安」。キミはキミだよ!
キミが言ってくれた「ASDだけど興味の幅が広い」とか「DCDだけどパソコンは得意」っていう話、とっても大事なことだよ。診断名はあくまで「こういう傾向があるよ」っていうグループの名前であって、中身は一人ひとり全然違うんだ。同じ「DCD×ASD」の仲間でも、一人でコツコツやるのが得意な人もいれば、誰かと一緒にいるほうが安心する人もいる。
だから、「ASDだからこうあるべき」「DCDだからこれはできない」なんて決めつけなくて大丈夫。キミが持っているその素敵な「ミックスジュース」のような個性を、これからも大切にしていこうね!
だるちゃん、いろいろ話してくれてありがとう!
『ある調査によると、ASD(自閉スペクトラム症)の子どものうち、なんと約63%(63.2%)がDCDの特性も持っていると言われているんだ 。つまり、ASDの診断がある人の半分以上は、不器用さも抱えているってことなんだよ。』←そういった調査もあるのですね。それだけの多くの割合の人々がDCDも併せ持つにもかかわらず、まだまだ国内でのDCDの知名度は高くありません。私のように努力でどうにかなるレベルではない不器用さで生きづらさを抱えている人々が他にもたくさんいるということですね。私自身、DCDを知って努力不足ではなく脳の特性だと知って楽になった部分がありますので、もっとDCDを多くの人々に知っていただきたいと改めて思いました。
『ASDの人は、体の感覚が人一倍敏感だったり、自分の体のイメージ(ボディイメージ)をつかむのが苦手だったりすることがあるよね。それがDCDの「体をうまく動かせない」特性と重なって、余計に運動が難しくなってしまうことがあるんだ。』←そういうことですね・・・。ASDとDCDが合わさることにより、より一層運動に苦手意識があったということですね。幼少期からその事実を知っていたら少しは楽になっていたかもしれません。
『ASDだからこうあるべき」「DCDだからこれはできない」なんて決めつけなくて大丈夫。キミが持っているその素敵な「ミックスジュース」のような個性を、これからも大切にしていこうね!』←私も診断名は参考程度にとどめたいと思っており「自分は自分」と思っていますので、『DCだるま』も同じような考えで安心しました。同じ診断名でもいろいろな人がいますから、診断名に囚われすぎることは危険です。ただ、自身の生きづらさが診断名により明らかにされて気が楽になることは良いことですね。
今回はDCDとASDの関連について特集してみました。知られていないだけでDCD当事者な人々は思ったよりも多くの人数がいそうですね。私のようにDCDという概念を知ると楽な気持ちになる人々が他にもいらっしゃるかもしれませんので、これからも情報発信していきます!
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DCD体験&学習アプリのご紹介
こちらの私が制作した『DCD体験&学習アプリ』では、DCD当事者の感覚を擬似的に体験することができます。
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DCだるま 公式サイトのご紹介
『DCだるま』の公式サイトも作ってみました。よろしければ、こちらからご覧くださいませ。
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お読みいただき、ありがとうございました。
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